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高齢者が突然食べなくなったら?【熱中症?それとも・・】

老人介護をしながらでも楽しく暮らす方法
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はじめに【暑さと食欲不振】

 連日猛暑が続いていますが、つい昨日さくじつ“ 熱中症による死亡者が新型コロナウイルスのペースを超える ” といったニュースを目にしました。

 暑い日が続くと、人間は体調を崩しがちになります。
熱中症ばかりでなく、脳梗塞のうこうそく心筋梗塞しんきんこうそくなども増えると専門家から指摘されています。
原因は、熱中症と同じように水分不足による脱水症状から、血液が「ドロドロ状態」になるからだそうです。

 また、温度や湿度が上がることで不快指数が上昇すると、自律神経が乱れ、メンタルに影響を及ぼすとも言われています。

 さて、熱中症が原因で亡くなられた方の多くは高齢者です。
高齢者の身の回りの世話をされている方々も、体調管理には相当にデリケートになっていることと思います。

 わたしの父親も、この季節になると必ず食欲不振におちいります。

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高齢者が突然食べなくなったら?【熱中症?それとも・・】

【実体験エピソード】

 「なにも食べたくない」
 初夏の頃、父親が急に食事を受け付けなくなった。

 もしや例の流行り病か?と、正直狼狽うろたええたが、熱を測っても平熱だった。
結局、かかりつけ医に相談したものの、単なる夏バテでは無いかと、素っ気なく言われただけである。

 考えてみると、前年も、またその前年も、夏になると食が細くなっていた。
それにしても、水分以外を一切らないというのは初めてである。

 だからと言って、医者の見立てを疑っても仕方あるまい。とりあえず、栄養剤やビタミン剤を飲ませながら様子を見ることにした。

 「食べたいものはある?」
 「何もねえ……」
何かしら食欲のそそる食べ物は無いかと、色んなおかずを試してみたが、箸を持つのも億劫おっくうそうだった。

 作ったことのない料理にもチャレンジした。
飲み込みやすいようにと、煮物も、煮崩れするくらいに柔らかくして。
それでも、一向に食欲は、回復の兆しを見せなかった。

 三日、そして四日目、口にするのは相変わらず、栄養剤とビタミン剤、そしてのどうるおす水や生理食塩水だけである。
わたし自身も、気苦労からくるストレスであろうか、次第に気が伏せり勝ちになっていった。

 五日目の朝である。
父親の食事の準備をしようと冷蔵庫を開けてみたところ、どうも冷蔵庫の中の様子が変わっているということに気が付いた。
―――あるはずの食料がないのだ。



 (考えてみたら、このところ何日か同様だった気がする)
わたしは、そおっと眠っている父親の部屋に入り、部屋中を探索してみた。
積まれた衣装ケースのひとつを開けたときである。
 「うぎゃっ!」とてつもない異臭に、わたしは嗅覚を失った。

 片手で鼻をおおい隠し、恐る恐る中を覗いてみると、そこにはレトルトのミートボールの袋、食べかけの卵豆腐、鯖缶の空き缶やら生ゴミが、服と一緒に押し込まれていた。

 その後、わたしと父親の間にどんな口論があったかは言わないでおこう。
そのことは、本稿においてどうでも良いことだからだ。

 話したいのは、ここからである。
少し時間を置き、お互いが冷静になったところで、父親に問い質したら意外な返答が返ってきたのだ。

 「お前に面倒をかけたくないと思って……」

 わたしは、自分の胸に手をあてた。
食事の際、「片づけるから早く食べて」「ああ、忙しい忙しい」「また、こぼして」と、ついつい、そんな小言をいつも口に出していたようである。

 父親からしても、かなりのストレスを感じていたのだろう。
そして、父親なりに考え出した解決策が、わたしに食事の面倒をかけないよう、仕向ける策だった。

 その策も、まさかわたしが病院に連れて行ったり、逆に食事について試行錯誤していたりと、想定外だっただろう。
その場しのぎの浅はかな知恵とは、往々おうおうにしてこうである。

 結局、父親があれこれと策を巡らしても、お腹は空くのだから、わたしに隠れて、深夜、冷蔵庫の食料を物色し、空腹を満たしていたのだ。

 かつて父親に、「自分で勝手に飯は食うから、作らなくてもいい」と、言われたこともあった。
 そのときは好きにさせたものの、冷蔵庫から取り出された食材は放置され、大量に廃棄する羽目になったのだからたまらない。
といった理由で、またわたしが食事の準備をすることにした。

 介護のストレスとは、想定外の場面で現れるものだ。
わたし自身、猛暑、そして流行り病の情報、思いどおりにいかない父親の介護と、知らぬ間にストレスを抱え、け口として、父親に小言を繰り返していたのだと思う。

 わたしも反省せねばなるまい。
それからは、できるだけ小言を言わないよう心掛けている。

 「こんなに不味いもの、良く作ったな……。」
 「うるさい、食え!」

 こんな場合を除いてではあるが。


おわり

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あとがき【感情やストレスは伝染する!】

 一対一の介護には、目には見えぬマイナスの要素が少なからず潜んでいると、わたしは考えます。毎日のように顔を合わせていると、どうしても微妙なこころの変化までは気が回らなかったりするものです。

 施設で働く介護士さんから聞いたはなしですが、「自分が気付かなくても、他の介護士仲間が気付いてくれる」のだそうです。
それを考えると、ときには第三者の介入も必要なことかも知れませんね。

 ちなみに最近の研究で “ 感情やストレスは人から伝染する ” といった論文が提出されています。わたしのイライラが感染し、父親の感情にネガティブさを植え付けてしまったのなら申し訳なく思います。

 日々勉強です。共に頑張りましょう。

 介護問題について思うこと【介護電話相談窓口】

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