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まさかの『終活』?【高齢者を抱える家族が考えておくこと!】

老人介護をしながらでも楽しく暮らす方法
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はじめに【『終活』について】

 高齢者の面倒を見ていると、どうしても「もしも今、亡くなったら?」といったことを考えてしまいます。周りに相談しても「縁起でもない!」って言葉が返ってきそうで、結局は胸にしまい込んだまま、ただ憂鬱な毎日を送るだけです。

 そんな悩みを抱えている人はきっと、わたし一人ではないでしょう。
早く準備をしておくに越したことはない筈です。けれども、あくまで本人には気付かれないように。

 なんせ、わたしの父親は、以前に コロナ過を生きるひとりの『高齢者』の物語 にも書いた通りで、“ 死 ” に対して敏感です。まあ、これは何歳になろうと同じですが。

 そんな父親が突然、自分の死後のことを言い出したものですからびっくりです。『終活』でも始めようと思ったのでしょうか。

終活(しゅうかつ)
 《「就活」のもじり。「終末活動」の略か》人生の終末を迎えるにあたり、延命治療や介護、葬儀、相続などについての希望をまとめ、準備を整えること。→エンディングノート →遺言信託

 [補説]平成21年(2009)に「週刊朝日」で連載された「現代終活事情」により広く知られるようになった。

出典:小学館デジタル大辞泉
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まさかの『終活』?【父親が突然お墓の心配をし始めた!】



【実体験エピソード】

 その日は夕方のニュース番組で彼岸の入りの情報が伝えられていた。先祖代々のお墓を綺麗にしている情景は、やはり心に染み入るものだ。そのとき、わたしはぼんやりと考えていた。―――どれくらい先祖の墓参りをしていないのだろう。

 生まれた土地を離れてから、三十年以上になる。おいそれと簡単に行ける距離でもないし、それどころか、その土地に行きたいとも思わない。余りいい思い出が無いからである。それは、父親も同じであろう。

 詳しくは言うつもりも無いが、その土地で一家離散をしたからだ。そんなことを考えながら、ニュースを見て、さて夕食の支度でも始めるか。と、立ちあがったときである。父親が突然「ところで自分はどこの墓に入るんだ。」と、独り言のように言った。

 正直に言うと、わたしもそのことを気にかけていた。だからと言って面と向かって父親に聞けるわけでもないし、ずっと棚上げにしてきた。というか、正確には考えないようにしてきたと言ったほうが正しいであろう。

 わたしは冗談っぽく「どこに入りたい?」と訊ねた。父親は二、三度頭を傾げただけである。「爺さんのところか?」と、わたしは再び訊ねた。遠い土地の先祖の墓のことである。そのとき「冗談じゃねえ!」と、顔を紅くして言った。

 その日の会話はそれだけである。晩飯を食べさせて「どうだ、美味いか?固くないか?」と聞いても終始無言だった。認知症の症状が出ていない、こんなときに色々と聞いておきたかったのだが、それは期待はずれに終わった。

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高齢者を抱える家族が準備して(考えて)おくこと!【仏教徒】

 もしものことがあったとき、お金に余裕があるなら葬儀屋さんに一切合切を任せてしまうのが一番楽で簡単な方法でしょう。人の死に直面すると、思考停止になってしまうものです。少しでも負担を軽くしたほうが肉体的にも、また精神的にも良いです。

 けれども、介護中は何かと出費がかさんでしまいます。少しでも費用を安く抑えたい。そう思っている人も多いのではないでしょうか。わたしも含め、そんな方は準備をして(考えて)おくに越したことはありません。

『終活』するなら「仏教」を学ぼう!【仏教の宗派と歴史】

葬儀・通夜のこと

①一般葬の場合

一般葬とは?

 一般葬とは、身内だけでなく、さまざまな立場の方を広く呼んで、通夜と告別式を行う一般的な葬儀のことです。生前に付き合いの多かった方に向いています。また、従来の伝統的なやり方ですので、高齢の方などは安心して参列できます。

一般葬の流れ

 まず葬儀の前日に行われる「通夜」から始まります。そして翌日には「葬儀式」と呼ばれる宗教儀式が行われ、その後「告別式」が行われて、遺族と参列者が故人とのお別れをします。

 「告別式」が終わると、「出棺式」が行われます。その後、霊柩車に乗せて、故人ゆかりの地等にお別れをしながら火葬場へと向かいます。火葬場に着いたら納めの式が行われます。そして火葬という流れになります。

一般葬での注意点

 宗派、または地域によって、「通夜」「葬儀式」のどちらに参列者を招く(遺族と食事をしながら故人を偲ぶというもの)のかは異なります。形式やしきたりも異なりますので、あらかじめ自分の宗派の形式などを学んでおいたほうが良いでしょう。

   費用80万円~110万円(お布施代は別)

②家族葬の場合

家族葬とは?

 家族葬とは「葬儀式」に呼ぶ方をあらかじめ限定し、少人数で行う葬儀のことです。家族だけで行うものだと間違われがちですが、親族や、故人と親しかった方も呼ぶことができます。年々このスタイルは増え続けていて、首都圏など都市部では主流になってきています。

家族葬の流れ

 基本的に一般葬と流れは代わりません。しかし、少人数で行うため儀式を簡素化できたりします。一般葬とは違い、弔問客の対応などを気にせず、故人との最期の時間をゆっくり静かに過ごすことができます。

家族葬での注意点

 家族葬の場合、葬儀に参列したくてもできなかった親族、または友人や知人がどうしてもでてしまいます。そんな方たちが納得できるように、慎重に考えて葬儀を行うべきでしょう。また、参列者を招かないため香典の額が少なくなります。そのことも考慮して葬儀プランを決めたいものです。

   費用50万円~80万円(お布施代は別)

③一日葬の場合

一日葬とは?

 一日葬とは、お通夜を行わない、告別式と火葬のみの葬儀のことです。身内だけで葬儀を行いたい場合に適しています。全てが一日で終えられるため、体力的・精神的に遺族の負担を軽減できます。また、金銭的な負担も少なく済むといった特徴があります。

一日葬の流れ

 「通夜」がなくなるだけで、それ以外の流れは一般葬や家族葬と同じです。納棺、「葬儀式」「告別式」、「出棺式」、火葬の流れです。

一日葬での注意点

 新しく利用されるようになったスタイルですから、お寺や参列者の理解を得る必要があります。家族葬と同じで、参列のできない親族や友人が出てきますので、そんな方にも前もって連絡するなどして、納得をしてもらうように心掛けましょう。

   費用20万円~50万円(お布施代は別)

位牌・仏壇のこと

①位牌について

 位牌とは、故人の戒名や法名が書かれた(ぼく)(はい)のことです。先ず、葬儀から四十九日までは「白木位牌」という仮の位牌を用います。四十九日の時に、「白木位牌」から「本位牌」へと変わります。そして「白木位牌」のほうは、お寺でお焚き上げをしてもらいます。

 つまり、「本位牌」は、四十九日までに用意するのが一般的です。「本位牌」は、葬儀費用に含まれる場合が多いですが、安く抑えたいのであれば、ネットで注文することもできます。

 ※ 浄土真宗では位牌ではなく過去帳を仏壇に飾ります。宗派によって刻字が変わりますので、注文時には必ず宗派を伝えておきましょう。

   費用1万3千円~5万円(値段は種類や加工のしかた、品質によって異なります)

②仏壇について

 ひと昔前までは、どの家にも仏壇があって、お盆には親戚一同が集まり、仏壇に手を合わせていたものです。しかし、現代は核家族化が進んだり、また賃貸住宅に住む家族が増えてきているなどの住宅事情もあり、必ずしも仏壇を必要としないと思っている人が多いようです。

 しかし、今はそんな人向けに、モダンで、かつコンパクトな仏壇も売られるようになってきました。値段も一万円前後からあります。仏壇を置くことの良さは、お寺やお墓に行けなくても、故人に想いを馳せ、対話することができることです。つまりわたし達の心の拠り所にもなってくれます。

※ 各宗派で本尊や掛け軸、または飾り付けが異なりますので、仏壇を購入するのなら注文時に宗派を伝えるようにしましょう。

   費用1万円~(品質や材料、または工法で値段は決まります。) 

お墓・納骨場所のこと

 近年では、従来のようなお墓はいらないという方が増えていきています。要因としては、(遠方に住んでいるためお墓の維持や管理が難しくなっている。管理料などが負担になっている。そもそもお墓を継ぐ人がいない。)などがあげられます。

 また、人々のお墓に対する価値観の変化も大きいでしょう。お墓を建てるためには、墓地を取得して墓石を建立しなければなりません。墓石の建立までにかかる費用は200万円から300万円もかかると言われています。

 とてもですが、一般人が簡単に捻出できる金額ではありません。

 しかし、このような時代の変化に適応するように、現在では様々な形式のお墓・納骨方法があります。

①管理を霊園や寺院にお任せする永代供養

 永代(えいたい)供養(くよう)とは、様々な理由でお墓参りに行けない遺族に代わって、霊園や寺院が遺骨を管理・供養してくれる埋葬方法のことです。永代供養をすると、お墓は霊園や寺院が永代に渡って全て管理してくれるため、子孫がお墓を継承する必要はありません。

 そのため、身寄りのない方や子供のいない方々が永代供養を利用することが多いです。また、お墓の費用を可能な限り抑えたいという方にも多く利用されています。

   費用10万円~150万円(金額の幅は、永代供養墓の形式と供養の内容が、寺院または付帯施設の充実度などによって限りなく変化するからです。)

②室内に遺骨を預ける納骨堂

 納骨堂とは、建物の中で遺骨を保管してくれる場所のことです。納骨堂には、仏壇型、ロッカー型、墓石型等、色々なタイプのものがあります。

 近年では特に、墓地用地が不足している都心部で増加傾向にあります。屋内施設なので、季節や天候にも左右されずに、ゆっくりとお墓参りを行うことができます。

   費用20万円~80万円

③植物を墓標にする樹木葬

 樹木葬とは「墓地・埋葬等に関する法律(以下「墓埋法」)」に基づいて許可を得た区画に樹木を墓標としたお墓を作り、遺骨を土に還す埋葬方法です。新しい埋葬方法として、近年注目を集めています。

 大きく「霊園タイプ」と「里山タイプ」に分けられます。埋葬方法も家族ごとに個別で埋葬したり、家族で分けずに合葬するなど、形式はさまざまです。また、ペットの遺骨も一緒に埋葬してもらえる場合もあります。

 樹木葬は基本的に、宗教・宗旨・宗派などの制約がない場合も多いです。

   費用30万円~70万円

④海や山への散骨葬

 散骨葬とは、海や山などに遺骨を粉末状にして、故人の思い入れのあった場所などに撒く葬法のことです。故人が亡くなる前、「私の遺灰は海(山)に撒いてほしい」という生前からの希望があった場合に、選択される方法です。

   費用5万円~30万円(散骨は場所によって費用が異なります。その他に、粉骨や滅菌消毒、それに骨壺の費用で別途最大6万円前後かかります。)

⑤手元供養

 手元供養とは、自宅に遺骨を保管し供養する方法です。すべての遺骨を自宅で保管する方法と、一部を納骨堂などに収めて残りを自宅に持ち帰る方法があります。いずれの場合も、自宅で保管する遺骨は骨壺に収め、仏壇や飾り台と呼ばれる専用の台の上に置くのが一般的です。

   費用5万円~30万円(骨壺や仏壇などにどの程度お金をかけるかで費用は変わってきます。その他に、粉骨や滅菌消毒の費用で別途最大3万円前後かかります。)

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あとがき【後悔のないよう、今できることを!】

 さて、父親はあれ以来、お墓のことを口にしません。もしかしたら、わたしの負担にならないように口を閉ざしたのかも知れませんが・・・。それでも、叶えられるかどうかは別として、一度希望を聞いてみるつもりです。

 それにしても、諸々で何かと出費はかさむものですね。来る日の為に貯蓄等、準備をしていかなければと思う反面、世間体とか気にせず、例え慎ましくても心真心をこめて送り出すことができたら、それで良いのかなと思ったりもします。

 そして、それ以上に、命のあるうちに何をしてあげられるのか?といったことを、深く考えるようになりました。これも、いつか必ず来る日のことを、真剣に考えたからだと思います。

 先日、父親に「生きているうちにしたいことあるか?」と、聞いたらこんな言葉が返ってきました。

 「死ぬほど酒が飲みてえな。」
―――さすがに缶ビール一本までとします。


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